この記事でわかること
- 物流業界向け展示会の特徴と活用ポイント
- 物流業界向け展示会の出展により得られるメリット
- RX Japan主催の物流業界向け展示会の概要
物流業界は、人手不足や配送コストの上昇、環境負荷の低減といった多くの課題に直面しています。これらの課題の糸口として、新たな技術やソリューション、情報収集の場が求められています。こうした中で注目されているのが、物流業界向けの展示会です。本記事では、物流の分野に特化した展示会の特徴や活用メリット、RX Japanが開催する物流業界向けの展示会をいくつか紹介します。
物流業界向け展示会の特徴
物流業界向けの展示会は、最新DXや自動化技術が集まる場として、多くの企業が注目しています。出展者は、物流システムやマテハン機器、倉庫管理システム、輸配送ソリューション、さらにはロボティクスやAI活用サービスなどを扱う企業が中心です。一方で、来場者は自動化・省人化・デジタル化を目指す物流・運輸・倉庫業の関係者を中心に、製造業、小売・卸売業、通販業、医薬・食品、官公庁・自治体など多岐にわたります。
また、現在政府も物流DXに力を入れており、社会課題解決型のソリューションを打ち出すことで、自治体や行政との連携案件につながる可能性があります。また、物流DXやGX(グリーントランスフォーメーション)を通じた環境課題への対策を示す場としても有効です。CO₂削減の実績やライフサイクル全体での環境配慮の取り組みなどを提示すれば、来場者から信頼や共感を得やすくなるでしょう。その結果、来場者のシステム導入やサービス採用への意欲も高められます。
RX Japanが開催する物流業界向け展示会
RX Japanでは日本国内で多数の業界専門展示会を主催しており、それぞれの展示会はテーマごとに特化しています。今回は、物流業に焦点を当てた展示会をいくつかピックアップして紹介します。
RX Japanが開催する物流業向け展示会では、物流システムやマテハン機器、倉庫管理から配送に至るまで幅広い領域を対象としており、近年はIoTやAI、ロボットを活用した物流革新をテーマとした展示会も開催されています。
スマート物流 EXPO
物流業界が抱える様々な課題を解決するための最新技術が出展する展示会です。スマート物流を実現するためのIoT・ITシステム、AI、ロボット、物流設備などを扱う出展社と自動化・省人化・デジタル化を目指す物流業や製造業の物流関係者との商談・技術相談の場です。
| 展示会名 | スマート物流 EXPO |
| 取り扱い品目 | IoT・ITシステム(配送管理システム、倉庫在庫システム、在庫管理システム、運用管理システム、ERPシステム、地図サービス)、AI、ロボット、トラック・関連技術 / 製品、搬送機器、物流設備、3PL / 輸送サービス など |
| 開催場所 | 東京ビッグサイト、ポートメッセなごや |
| 特徴、ポイント | ・ロボティクス、IoT、AIによる物流自動化や効率化技術が集結 ・約1,850社が出展し、92,000名が来場する ・メーカーや小売業、物流会社のDX・省人化担当者が来場 ・来場者の90%が中部地域ユーザーである ・来場者の約50%以上が課長職以上である ・名古屋で開催する唯一の物流専門展 |
| 詳細ページ | https://www.smart-logistic.jp/hub/ja-jp.html |
EC管理・物流 EXPO (EC・店舗 Week 内)
商品の管理や発送、顧客データの分析・活用など、ECサイトの運営を効率化するための展示会です。在庫管理、一元管理、ECモール活用、AI・データ分析、倉庫管理、物流・包装・梱包などの製品・サービスが出展しています。ファッション・家電・食品などをはじめ、D2Cを行うメーカーなど、ECを扱う、またはこれから始める企業が多数来場し、出展企業と活発な商談・受注が行われます。
| 展示会名 | EC管理・物流 EXPO |
| 取り扱い品目 | 在庫管理システム、一元管理システム、倉庫管理システム、ECモール活用、AI・データ分析、物流・包装・梱包 など |
| 開催場所 | 東京ビッグサイト、幕張メッセ |
| 特徴、ポイント | ・展示会「EC・店舗 Week」内で開催 ・EC事業者向けの受注管理、在庫管理、フルフィルメント、配送システムが集結 ・EC企業、通販会社、物流担当者が来場 ・来場者の約60%が課長職以上である |
| 詳細ページ | https://www.japan-it.jp/hub/ja-jp/exhibit/ec.html |
物流業界向けの展示会出展のメリット
物流業界向けの展示会に出展することで、企業は新たなビジネス機会を獲得しやすくなります。特にサプライチェーンを横断した提携の機会や、物流DXの進展に伴う多様なターゲット層との接点が期待できるでしょう。
さらに、来場者は「ドライバー不足を補いたい」「輸送コストを削減したい」「在庫管理をシステム化したい」などといった明確な課題を抱えています。そのため、出展者が提示するソリューションが来場者のニーズに合致しやすく、WEB広告などのリードよりも質が良く、受注確度も高いです。
物流DXの需要の高まりから多くのターゲットと出会える可能性がある
近年、物流業界ではDXの推進が急務となっています。実際に、貨物自動車運転手の人手不足が深刻で、有効求人倍率が全職業平均の約2倍に達しています。倉庫事業でも、今後5年以内には人員不足率が15.9%にまで高まると予測されています。
また、「働き方改革関連法」に基づく時間外労働の上限規制や、厚生労働省の改善基準告示により拘束時間・運転時間が厳格化されたことで、運送業者の輸送能力低下は喫緊の課題となり、企業はその対策を模索しています。そのため、物流業務の自動化や省人化、AIを活用した最適化ソリューションなどへのニーズが以前よりも高まっており、展示会はこうした最新技術を求める来場者と直接出会える貴重な機会です。
サプライチェーン全体を通じて新たな協業のチャンスがある
物流業界の展示会では、倉庫管理システム(WMS)、マテハン、トラック、ロボットなど、サプライチェーンを構成する様々なプレーヤーが一堂に会します。そのため、自社が関与する領域に限らず、幅広い分野の企業と出会えます。
自社だけでは解決できない課題も、他社との連携によって新たなソリューションを生み出せる可能性があります。例えば、倉庫管理システムを提供する企業が自動搬送ロボットを開発する企業と協業したとします。これまで作業員が人力で運んでいた荷物の搬送をロボットに任せられるようになり、効率化と省人化を同時に実現できます。そして単なる導入事例にとどまらず、倉庫管理システムと自動搬送ロボットを一体型のパッケージとして市場に提供することで、新しいビジネスモデルの創出につながるでしょう。
物流業界の展示会出展に興味をお持ちの方へ
物流業界の展示会は、情報収集の場であると同時に、実際の商談や新規取引へと直結する可能性を秘めています。自社の強みを明確に打ち出すことで、効率的に新規顧客やパートナーと接点を築けます。
一方で、成果を得るには事前の準備が欠かせません。まずは、出展の目的を明確にしたうえで、自社の目的に適した展示会を選び、十分な準備期間を確保しましょう。特に人気の展示会は早い段階で枠が埋まり、出展ブースの位置も先着順で決まるケースが多いため、出展時期の確認と早期申込みが重要です。また、一般的に申込みは展示会終了直後から始まるため、計画的な対応が求められます。
最新の展示会の開催情報や出展方法の詳細は、RX Japan公式ページの展示会開催情報や展示会出展パーフェクトブック(無料)をご確認ください。

RX Japan 株式会社 マーケティング本部 瀬戸 優和
2006年にリード エグジビジョン ジャパン株式会社(現在のRX Japan)に入社。医薬品製造技術の展示会「インターフェックス」などを担当し、営業活動/マーケティング活動に従事。2009年には営業責任者、来場者集客責任者に就任。その後、医療・介護の展示会「メディカルジャパン」の新規立ち上げを担当し、2013年2月に初開催。2020年からは、社内でマーケティングを広めて、デジタルマーケティングやツールの導入や代理店との新たな連携を促進するなどし、社内でのマーケティング文化の醸成、リテラシー向上にむけて活動を行った。
2025年マーケティング本部新設と同時に同年1月よりマーケティング エグゼクティブエキスパートに就任。
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